道路後退とは
- 6月27日
- 読了時間: 4分
道路後退を一言でいうと
道路後退とは、幅員が十分でない道路に接する土地で、建物を建て替える際などに、道路として必要な幅を確保するために敷地を後ろへ下げることです。
一般的には「セットバック」と呼ばれることもあります。特に幅員4メートル未満の道路に接している土地では、建替え時に道路後退が必要になる場合があります。
道路後退の基本的な意味
道路後退は、建築基準法上の道路幅を確保するために行われる敷地の後退です。
建物を建てるためには、原則として敷地が建築基準法上の道路に一定以上接している必要があります。その道路の幅が4メートル未満の場合、2項道路として扱われ、道路中心線から原則2メートルの位置まで敷地を後退させることがあります。
この後退した部分には、建物や塀、門などを設けられない場合があります。そのため、登記上の土地面積と、実際に建物敷地として使える面積に差が出ることがあります。
道路後退は、単に土地の一部を空けるという話ではなく、建築計画、売却価格、有効宅地面積、再建築の可否に関係する重要な確認事項です。
実務で問題になりやすい場面
道路後退が問題になりやすいのは、古家付き土地や空き家を売却する場面です。
現地では建物が建っていても、建替えを前提に調査すると、前面道路の幅員が4メートル未満で、道路後退が必要になることがあります。この場合、買主が想定していた建物の規模が入らない、駐車スペースが取りにくい、有効面積が小さくなるといった影響が出る場合があります。
また、売主側が土地全体の面積だけを見て価格を考えていると、買主側の建築計画や査定価格との間に差が出ることがあります。道路後退部分を含めた土地面積と、実際に利用しやすい面積を分けて考えることが大切です。
私道に接している土地では、道路後退に加えて、私道持分、通行承諾、掘削承諾、道路境界の確認が必要になることもあります。
東京の不動産で注意したいポイント
東京では、古くからの住宅地や細街路が多い地域で、道路後退が関係する不動産が少なくありません。
特に、世田谷区、目黒区、中野区、杉並区、大田区、品川区、渋谷区などの住宅地では、幅員4メートル未満の道路や私道に接する土地が見られます。
道路後退が必要になると、建物を建てられる敷地面積が小さくなる場合があります。建ぺい率や容積率だけを見ても、実際に建てられる建物の大きさを判断できないことがあります。
また、相続した空き家や古家付き土地では、所有者が道路後退の必要性を把握していないこともあります。売却や建替えを検討する段階で、初めてセットバックや2項道路の問題に気づくこともあるため、早めに道路状況を確認しておくことが大切です。
道路後退を確認するときに見たいこと
道路後退を確認するときは、まず前面道路の幅員を確認します。現地での見た目だけでなく、行政の道路種別資料、指定道路図、道路台帳、建築計画概要書、公図、地積測量図なども確認することが大切です。
次に、その道路が建築基準法上の道路に該当するか、2項道路に該当するかを確認します。道路中心線がどこになるのか、反対側が川、崖、線路、公共用地などの場合にどのように後退するのかも確認が必要になることがあります。
あわせて、道路境界が確定しているか、後退部分に塀や門、擁壁、植栽などがないか、上下水道やガス管の引込みに影響がないかも見ておく必要があります。
売却を前提にする場合には、道路後退によって有効宅地面積がどの程度変わるか、買主の建築計画にどのような影響があるかを整理しておくことが大切です。
関連する用語
セットバック
2項道路
道路幅員
接道義務
建築基準法上の道路
私道
私道負担
私道持分
位置指定道路
接道不良
指定道路図
道路台帳
境界
確定測量
再建築不可
古家付き土地
空き家
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東京 ☓ 私道 ☓ 2項道路
東京 ☓ 空き家 ☓ セットバック
東京 ☓ 再建築不可 ☓ 私道
東京 ☓ 相続 ☓ 私道
道路後退に関係する不動産でお困りの方へ
道路後退は、言葉の意味を知るだけでなく、前面道路の幅員、道路種別、セットバックの範囲、実際に使える敷地面積を確認することが大切です。
特に東京の不動産では、私道、2項道路、境界、再建築不可、相続した空き家などが重なり、売却条件や建替えの進め方に影響する場合があります。
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