「売りたいのに、話が進まない」には理由があります
不動産を売ろうとしたとき、話が進まなくなる理由は一つとは限りません。 本書では、主に次の4つの視点から「厄介不動産」を整理しています。
法的に整理すべき問題がある
登記、建物、接道 、隣接地、私道など。
関係者との調整が済んでいない
地主、借地人、共有者、入居者など。
家族の意見がまとまっていない
相続、将来の利用、売却について考え方が分かれる。
希望する価格や条件で売れない
査定額、建物の状態、修繕、売却条件など。
リアルな15のエピソードから、厄介不動産との向き合い方を知る
本書では、相続・登記、私道、底地・借地権、共有名義、家族間の調整、 売却価格や条件、古い建物や賃貸物件など、 実務で起こり得るさまざまな問題を15のエピソードを通して紹介しています。
制度や専門用語だけではなく、実際の相談事例をもとに、 なぜ話が進まなくなったのか、どこに問題があったのかを見ていきます。 ここでは、その一部をご紹介します。
相続した実家の名義が整理されていなかった
亡くなった親の名義のまま時間が経過した空き家・空き地。売却以前に、相続人の確認や登記などの整理が必要になることがあります。
底地・借地権は相手との関係で進め方が変わる
地主と借地人、それぞれの意向や承諾、条件によって、売却価格や進め方が大きく変わります。
私道の承諾が売却の壁になる
通行や掘削の問題が残っていると、住宅ローンや将来の工事に影響し、売却が進みにくくなることがあります。
共有名義は人数が増えるほど動かしにくい
一人は売りたい、一人は持ち続けたい。相続を重ねることで共有者が増え、合意が難しくなることもあります。
最後に残るのは家族の気持ちかもしれない
権利関係に大きな問題がなくても、家族の考え方がまとまらなければ、不動産は動かないことがあります。
高い査定額が、そのまま売れる価格とは限らない
建物の状態、土地条件、修繕費なども含めて、買主がどのように評価するかを見る必要があります。
まずは、「何が問題なのか」を知ることから
厄介不動産を前にすると、「売れるのか」「いくらになるのか」「誰に相談すればよいのか」 という答えを早く知りたくなるかもしれません。
しかし、問題が複雑な不動産ほど、最初に必要なのはすぐに結論を出すことではありません。 登記に問題があるのか、関係者との調整が必要なのか、家族の意見がまとまっているのか、 価格や条件に問題があるのか。まず、その不動産のどこが障壁になっているのかを知ることが大切です。
問題が見えてくれば、次に考えるべきことも見えやすくなります。
売る。残す。貸す。活用する。必要に応じて専門家に相談する。 自分の不動産が今どのような状態なのかを把握することが、整理を始める第一歩になります。
こんな方に読んでいただきたい本です
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相続した不動産を今後どうすればよいか迷っている方
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底地・借地権や共有名義など、権利関係について悩んでいる方
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売りたいと思っているものの、関係者との話が進まない方
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家族の間で不動産について話し合えていない方
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古い建物や賃貸物件をこのまま持ち続けるべきか迷っている方
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不動産会社へ相談する前に、自分の不動産で何が問題になりそうなのかを知っておきたい方
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「今は問題になっていないけれど、このまま子どもに引き継いで大丈夫だろうか」と考えている方
なぜ、この本を書いたのか
不動産の問題は、単に土地や建物の価値だけで決まるものではありません。 登記や権利関係、地主や借地人との関係、共有者との調整、家族の気持ち、売却価格や条件。 それぞれが重なることで、本来は資産であるはずの不動産が、 思うように売却・活用できない「厄介な不動産」になることがあります。
実務の中でも、「問題があることは分かっていたけれど、考えないようにしていた」 という相談は珍しくありません。
本書では、これまでの実務経験をもとに、不動産がなぜ厄介になってしまうのかを整理し、 15のエピソードを通して、問題に気づき、整理を始めるためのきっかけをまとめました。

